目を背けた先。

とある大学生が雑多なことを書いています。目を背けたっていいよね。だって、Moratoriumだもの。

象は鼻が長いー三上章

「象は鼻が長い」という言葉、

私たちが日頃使っている日本語として、ありふれた表現ですよね。

僕は背が高い。

夏はラムネがうまい。

キリンは首が長い。

 

ところで、これ、英語にできますか?

Elephant has a long nose.(象は長い鼻がある)

Elephant's nose is long.(象の鼻は長い)

こんな感じの英語になってしまうのではないでしょうか?

 

しかし、日本語は「象は鼻が長い」なのです。

意味はほぼ同じでも文法的には全然異なっています。

 

つまり、何を言いたいのかというと、日本語は二重主語ができる、ということです。

数式的に書くと

象=(鼻=長い)。

 

こんな感じでしょうか?

このような文法構造は英語にはなく、この本では文法学を無批判で英語などから輸入したことへの強烈な指摘があります。

 

このようにこの本では徹底的に「は」について徹底的に迫ります。

この本に何が書いてあるのかというと、「は」についてだけだと言ってもいいです。

逆に言うと「は」だけでこんな一冊が書けてしまっています。これって面白いですよね。

 

私たちが日頃何気なく話している日本語の深さや面白さ、独特さを非常に深く認識させられる一冊でした。

古い本ですが、私たちにとっても新鮮さが感じることができる内容でした。